教員試験の特別枠とは?
専門性の向上を図ることを狙いに、各都道府県が、採用試験に特別枠を設けるようになりました。時代の流れがそうさせたのですが、私的には教員のなり手不足からそういう枠ができたように感じます。特別枠はそれぞれの都道府県や市が決めているので、全国同じではありません。必ず受けたいところの概要がでたら、すぐに確認することが大切です。
ということでもし今、教員になりたい人はチャンス!特別枠でチャレンジしてみましょう。
特別枠の種類
講師経験者(臨時採用教員・非常勤講師など)や他の都道府県・市の正規教員に対して、1次試験を免除したり筆記試験の全部または一部を免除したりします。また筆記試験の免除の代わりに、論作文や指導案の作成などの代替措置をとる都道府県・市もあります。正規採用教員と臨時採用教員枠は試験内容が異なるので、採用枠を間違えないようによくチェックしましょう。
民間企業や官公庁、医療機関などの勤務経験と年数に応じて、専門知識や技能がある場合、普通免許状の所有を条件とせず、名簿登載後における特別免許状の取得を前提に、採用を行う都道府県・市があります。また、国際貢献活動経験者として青年海外協力隊の派遣者などを対象とする都道府県・市もあります。
中学校・高校の保健体育や芸術(音楽・美術・書道)受験者を対象に実施されることが多く、レベルがかなり高度です。
障がいの程度に応じて配慮がなされ、実技試験や適性検査が軽減・免除されることもあります。多様な人材を確保するという目的で実施されています。
志望する教科・科目に関係する一定の資格を所有する受験者が対象となります。特に中学校・高校の英語が多く(TOEICなどの点数が高い人は有利)、他には高校の商業・情報・看護などがあります。筆記試験の専門試験や実技試験が免除となる他、試験の点数に加点されることがあります。
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以上の説明からも分かるように、臨時採用教員は、教職経験枠で受験します。正規採用教員枠よりやはり条件は厳しいですが、一般で受けるより、グッと試験科目が少なくなります。
採用試験の内容は毎年同じではなく、地域によっても違いがあるので、都道府県の教育委員会のホームページで、教員採用試験の概要を必ず確認され、自分が受けやすい地域を見つけてください。
特別枠で受験した事例報告
今の時代、採用試験には経験者枠ができるようになりました。そして、採用年齢もぐーっと上がりました。
東京都は年齢制限が59歳まで可能になりました。しかも地方受験ができます。
自分が若かりし頃は、年齢制限があり、なおかつ臨時採用枠もなければ、採用人数も少なく、頭の悪い自分が普通に試験を受けて通るはずもなく、落ちてばかりで、落ち込むばかりでした🤷♀️
しばらく教職を離れ、子育ても一段落したところで、もう一度教員に戻ろうと臨時採用教員に登録ししました。
登録をすると、すぐに話をもらいました。小学校や特別支援学校で8年くらい働き、このまま臨時採用教員で働くか…と思っていた矢先、なんと、東京都の採用試験で臨時採用枠というものが登場し、年齢も59歳までOK🙆♀️!という試験が始まったのです。
教員の仕事が大変で、辞めていく教員が増えてきたことで採用年齢枠が緩くなってきたようです。
試験内容は、一次が論文、二次が集団面接と個人面接でした。「学科試験がない!」これは大チャンスです。教職教養や専門教養、一般教養など試験勉強を色々としなくてはならない一般採用枠は、臨時採用教員をしながら合格するなんて無理です!それ比べると、論文の試験勉強1つに絞れるのは、臨時採用教員にとっては、とても有利!と思い、チャレンジすることにしました。
採用試験に向けてまず、東京都が出題しそうな題材や、文字数や原稿用紙の形をネットで調べました。ありがたいことに、ヤフーの知恵袋や、「東京都採用試験、論文、文字数」などと検索すると、出てきました。
まず、小論文はどのように書いたら分からなかったので、小論文の書き方という本を買いました。そして書き方のルールを知り、毎日毎日自分で原稿用紙を作って、論文を時間内に書く練習をしました。パターンが分かってくると、書いた内容を暗記して、どんなものにも応用ができるようにしました。(100枚以上書いたかな)
そして・・・採用試験に臨みました。 結果は…1次通過🤣ということで、2次に向けて取り組みました。集団面接は与えられたテーマを司会と討論者に分かれて、時間内で話し合います。この集団面接では、司会になると落ちる!という変な噂が流れていたので、誰も司会になりたがりませんでした。なので、自分が司会をしました。司会って嫌がる人が多いですが、臨時採用教員で働いていれば、職員会議や研修で司会ってやりますよね。こちらが仕切ってしまえば、自分の流れに沿って流れを作れるので、見せ場がたくさんあると思います。討論者の方が司会者が何を投げかけてくるかドキドキするし、当ててもらわないと見せ場はないしでとても緊張すると思います。
個人面接は単元指導計画を作成したものを持っていきました。これも学校に勤めていれば、何度も書くものなので、焦らなくて大丈夫です。むしろ学校でたくさんの人が作っている指導計画ですから、書き方が上手な人のものを参考に作りました。
面接は、自分が学校に勤めていれば、経験と実績でなんとか話すことができます。緊張はしますが、普段していることを思い出しながら、はっきり丁寧に話せば大丈夫です。
こうして2次試験が終わり・・・10月の結果を待ちました。
結果は・・・
残念ながら合格はしませんでした😔
でも期限付き採用教員というのに合格していました😅(東京都は期限付きという変な採用方法があるんですよ。簡単に言えば、臨時採用教員なのですが、それでどこかの学校に採用されると、来年度正規採用教員になりやすいというものです。決して合格を保証するものではない微妙な臨採です😰)
その年は、期限付き採用教員に登録し、話が来るのを待ちました。10月11月…時はどんどん過ぎていきました😫
でも一行に話がこないのです。4月が終わり、世間が新学期。「もうだめだな。」と諦めかけていた5月。電話がかかってきました。即採用ではなく、学校に行きその学校で面接を受けてから、合否を電話で受けました。無事、期限付き教員として働くことができたのです。
その年の7月。期限付き教員として試験を受けました。なんと個人面接だけです。一般の採用試験の日時とは違う日に設定されていました。人によっては厳しい面接官と言っていましたが、自分は運がよく、和気あいあいと話しが進みました。(面接官は、校長先生とか、退職した校長先生が多いのです)
そして10月、ついに正規採用教員に合格しました。
そして、期限付き採用教員の自分はそのまま働いている学校で、4月から正規採用教員として働くことになりました。
※期限付き採用教員については、こちらのブログを参照ください↓
東京都教員採用試験合格後の条件付き採用教員とは?不合格での期限付き採用教員とは?
小論文もしっかりと対策を!
経験者枠の受験内容は、コロコロ変わるので、その都度チェックしたほうがいいです。ちなみに東京都の本採用教員経験者枠ですら、個人面接しかなかったのに講師枠と同様、専門教養が追加されていました。
自分が地方で受験したとき、100名くらいの受験者がいましたが、1次に通ったときは、数名しかいませんでした。最終的に自分が受けた場所から合格した人は1名。なぜそれが分かったかというと・・東京都は、受験番号の何桁かの数字で、初心者枠か経験者枠(どういった経験者枠なのかまで)わかってしまうからです。
経験者枠で受けられるようになったからと言って、採用が楽になったわけではありません。受ける人がたくさんいますが、採用人数は多くありません。なので小論文はそれなりにしっかり書かないと落とされます。小論文で、自分をしっかりアピールをしてください。
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今は試験内容がアップロードされているので、それを参考にされて練習してみてください。
まとめ
・教員採用試験には特別枠が設けられるようになった。必ず自分が受ける都道府県の概要で、特別枠の条件のチェックを忘れずに。
・特別枠には、教員経験者枠があり、正規教員枠と臨時採用教員枠がある。臨時採用枠には、経験年数が必要。特別枠なので、一般の試験より受験科目が少ないが、採用人数も少ない。
・受験科目があると、小論文が蔑ろにされがち。何度も用紙に書いて書いた内容を覚えるなど、小論文の対策を忘れずに。また受験する都道府県によって様式が違うので、ホームページで必ず確認をする。
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