公立学校で働く色々な先生
前回お話しましたが、公立の学校には、
・採用試験に受かった 正規教員
・正規採用ではないけれど、正規教員と
同じように働く 常勤講師
・時間で働く 時間講師
・教員を定年退職してから非常勤として
働く 再任用教員
などがあります。簡単に説明すると…
自分が担任をもち一日フルに教員として働きたいのなら、常勤講師。
常勤講師は、欠員補充・産休代替・病休代替などと言った形で、週や月単位で採用されます。
自分の専門教科だけ教えるなら時間講師。(中学校や高等学校、小学校の理科や音楽などの専科、特別支援学級、特別支援学校などに配属されることが多いです。)
時間や週単位での仕事です。
自分の授業数だけの仕事なので、生徒が学校に来ない日は、お給料が出ません😢
その分、余った時間を採用試験勉強に充てる人は多いです。
再任用教員は、残念ながらある程度正規の教員として働かなければ採用されません😨
学校にはいろいろな先生がいますが、子供たちにとってはみんな同じ先生なのです😘!
臨時採用教員って?正規採用教員と何が違うの
正規採用教員は、教員採用試験に受かって先生になった人、
臨時採用教員は、教員採用試験に受からなかった人、もしくは試験を受けなくても教員免許を持っている人をいいます。
正規採用教員と同じ仕事をするには、この臨時採用教員(臨時的任用教員というところもあります)になる必要があります。
担任をもったり※校務分掌をもったりして、仕事は忙しいですが、その分お給料は固定で出るし、有休もちゃんとあります😀🤣
※校務分掌とは、学校を運営するために教員が分担して行う仕事です。学校行事の運営や外部団体との調整など、多種多様な業務を分掌ごとに担当します。
このように正規採用教員と仕事内容や勤務時間などは一緒なのですが、条件面では、”臨時”ということでやはり違いがあります。
図でもお分かりのように、その違いを述べると、
●任期があること
正規教員の代替なので、その教員の復帰とともに、任期が終わります。万が一代替教員が早く復帰することになれば、任期を待たずとも終了になることがあります。またその逆もあり、伸びることもあります。
●有休(年休)が少ない
正規教員が最長40日あるのに対し、臨時採用教員は18日。ただし、地域によっては、その年休が繰り越せるところもあります。なので、18日以上のところもあります。ちなみに新規採用教員は20日からスタートします。
●病気休暇、産前産後休暇、育児休暇が充実
臨時採用教員は、正規職員のこれらの代替なので、自分が体調不良になった場合、基本的に病休や産休などはありあせん。しかし臨時採用教員確保のために、(日数は少ないですが)もらえる地域も出てきました。ただ、現実的には臨時採用教員が病気になったときは、自分の年休を使って休む人が多いです。
●給与の昇級
新規採用1年目は、正規職員も臨時採用職員も差はありません。しかし正規教員は毎年給与の昇級がありますが、臨時採用教員には、定期的な昇級はありません。というのも必ず勤務に空白の1日があるからです。ただし、経験を積むとその年数を加味した号給から給与が算定されます。またある程度の給与に上限が設けられており、その額に達すると毎年同じ給与です。(正規教員も56歳位から昇級はなくなります。)
●健康保険
正規教員は共済組合保険であるのに対し、臨時採用保険は政府管掌保険(協会けんぽ)が多いです。共済組合保険では、共済互助会の施設や割引などがありますが、臨時採用教員はそれを使用できません。
●異動
東京都を例にあげると、よっぽどの理由がない限り6年たつと異動です。地方ではそれほど厳しくなく10年在籍する人もいます。一方、臨時採用教員は自分の任期が終了したらおしまいです。しかし管理職の働きかけで、臨時の空きがあると引き続き同じ学校で働くことができることがあります。県立の学校だと、正規教員より臨時教員の方が長く同じ学校に在籍している場合もあります。
●住民税の引き落とし
正規教員は給与から引き落とされますが、臨時採用教員は引き落とされません。なぜなら住民税は前年度の収入にかかってくるからです。たとえ前年度同じ学校であっても、任期が一度切れるため引き落としにはなりません。そのため、毎月の手取りが実際の給与の額と思うと来年の4月に痛い目に合います。自分の住まいの地域から直接住民税の支払い通知がきます。これが初めは何万からだたのが、1年働くと何十万という単位でくるので、驚かされます。
●ボーナス、退職金が少ない
私的には、これがあるだけありがたいことなのですが、正規教員と比べてしまうとずっと低いです。しかもボーナスは6月1日や12月1日が基準日になっているので、そこで勤務していないともらえません。また退職金をもらうためには、6か月以上勤務という決まりもあります。1年勤めて金額的には基本給の約6割程度です。
正規教員と比べてし合うと、臨時採用教員の悲しい現実が待っています。あくまでも臨時なので仕方がないですね。
でもプラスで考えれば
学校での仕事を覚えることができる!
経験を積んで採用試験に臨める!
といった良い面もあります。
何事もやってみないと分かりません。とにかく学校の先生の経験をしてみたい人は一度臨時採用教員として働いてみませんか。
(注意!)上記の例は、地域によって多少違いがあります。詳しく知りたい方は、自分が希望する地域の教育委員会のホームページで確認されてください。
臨時採用教員になれば、いつでも先生ができる!
採用試験に受からず臨時でも、立派な教員です。臨時採用教員をしながら試験に合格して正規教員になった人は、何人もいます。
今の時代は臨時教員がキャリアとして優遇され、採用試験も特別枠ができるようになりました。
だから焦らず、まずは臨時採用教員になって、教員という職業を知ってみるのもよいかもしれません。
臨時採用はいつ話がくるか分からない不安はありますが、一度仕事をすれば、また同じ学校に勤められたり、伝手で次の学校に採用されたりすることがあります。
全く教員の経験がない人より経験のある人の方が有利です。しかも正規採用されたとき、臨時採用教員でも経験年数が給与に反映されますよ👍
産休代替で臨時採用された方は、産休の教員が育児休暇をとることがあるので、引き続き採用されることもあります。
臨時採用教員のメリット・デメリットは、いずれまた書きたいと思います。
「学校に勤めてしまえば、正規か臨時なんて関係ありません。子供たちから見れば、同じ先生なのだ!」
(教員への道 第四段階クリア‼)
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