臨時採用教員つらいところ~ワースト10!

教員になりたくて採用試験を受けるけど、なかなか受からない!そういう方が教員になる方法として臨時採用教員があります。

先生を一度やってみたい!という人には臨時採用教員をお勧めします。

しかし・・

臨時採用教員は見た目よりかなり辛いことが多いです。それはどんなことか。実際に臨時採用教員として自分が働いていた時のことをワースト10にまとめてみました。

ワースト10の発表!!

ワースト1:いつ雇用されるかわからない

働いていくうえで、雇用問題は一番気になることでした。臨時採用教員はあくまでも臨時。子供の人数が急に増えた場合や、本採用教員の出産・育児休暇、病気休暇の代わりに雇用されるのが臨時採用教員なのです。

よって臨時採用教員として申請しても、空きがなければ

いつ採用されるか

どの学校に採用されるか

いつまで雇用されるか

がわかりません。

臨時採用教員になりたければ、その間、採用の電話がくるまで、ひたすら待つことになります。つまり申請すれば必ず雇用されるというものではないため、その間いつ来るともしれない電話を待つために、無職の人、アルバイトやパートをする人、期限を決めてそれまでに連絡がなければ就職をしてしまう人など様々です。電話が鳴るたびドキドキして、非常に不安定な精神状態になります。

その電話は、こちらが思いもよらない時間にかかってくることもあります。また自分が希望していた学校でないこともあります。そういう場合は、すぐに返事をしなくても大丈夫ですが、一日でも早いうちに返事をしないと、相手は次の人を探してしまいます。

家族を持っている人ならば、臨時採用教員として働くのは冒険です。雇用が保証されているわけではないからです。なので、絶対に本採用教員になるぞ!という強い信念を持っている人には向いていますが、採用試験に受かる自信のない人やどうしても教員をやりたい人は、私立の学校や学習塾などの先生にチャレンジした方が良いと思います。

臨時採用教員を一度やってみたい人は・・・

せっかくきた電話の内容が自分には難しい場合、断っても大丈夫です。しかし一回断ってしまったらもう採用の話はこないのでは…と心配になりますね。でもそんなことはありません。もし電話がきたときに都合がつかないようであれば断っても大丈夫です。もし心配ならば、

臨時採用教員の申請を1カ所だけではなく、自分が通えそうな都道府県、いくつも申請することができます。また、小・中を管轄している市町村の教育委員会だけでなく高等学校・当別支援学校を管轄している都道府県の教育委員会は別物なので、それぞれに登録することができます。とにかく臨時採用教員をやってみたい人はたくさん登録しておきましょう。



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ワースト2:雇用期間が短い

いくら同じ学校に何年も臨時採用教員として働くことができたとしても、実際の雇用期間は継続して何年、という雇用はあり得ません

1週間から3カ月、最長6か月、これが臨時採用教員の雇用期間の現実です。更新するには再度手続きをします。同じ学校に空きがあれば、再雇用されることがあるので、継続して仕事をしているように見えますが、実際は初めの雇用期間が終われば終了で、また新たに更新手続きをするか、一度雇用期間を切って再度新たに雇用手続きをします。

注意しなければならないのが、自分の雇用形態です。欠員補充で臨時採用になった場合は、6カ月更新で約1年間同じ学校に勤務できることが多いのですが、まるまる1年間ではありません。一度6か月更新をしたら、次は6カ月未満の雇用です。(例えば1回目が4月1日から9月30日までの場合、次は10月1日から3月25日といったように)必ず何日か空白の日にちが生まれます。

また病休や産休、育休代替で雇用された場合は、ほとんど月単位での期間が多いです。例を出すと、産休の後、育休を取る教員の代替として、通算すると1年臨時採用で働けるとしても、雇用形態は産休の3か月で一度切れます。そして新たに更新手続きをして育休代替に入ります。

代替で怖いのは、あくまでも本採用教員の代替のため、雇用期間中に対象の本採用教員に期間変更が出た場合は、雇用期間が短縮されることがあります。いわゆるクビです。

学校によって、雇用期間が切れそうな臨時採用教員のその後の働き口を管理職が紹介してくれるところもありますが、臨時採用教員を自分の学校の穴埋めとしか考えていない管理職にあたると、簡単に”はい終了!”という形になります。(つらい現実。)

ワースト3:本採用教員に逆らえない

臨時採用教員は、職場での仕事ぶりや評判がよいと、引き続き雇用をしてもらえることがあります。必ず校長や副校長が、一緒に仕事をしている学年の先生に臨時採用教員の仕事ぶりを聞いています。そのため自分がやりたくない仕事でも、引き受けてしまうことが多いです。もしこの仕事を断ってしまったら自分の雇用に響くのではないか…と思うと、嫌な仕事でもなかなか断ることはできないのです。

でも本当に理不尽な仕事を押し付けられた時は、管理職に訴えましょう。

ワースト4:自分の意見を言うことができない

会議では聞く側で、あえて自分から挙手をして意見をいうことはしません。もちろん意見を求められたり、違うなと感じたりしたときは、バンバン言っても構いません。でも立場上、本採用の人を目の前にして臨時採用教員が色々と言うのは勇気がいります。以前、臨時採用教員が会議で意見したら「臨時採用は黙っとき‼」と本採用教員の罵声を浴びました。(今そんなことをしたらセクハラですね。)

何を勘違いしているのか本採用教員の中には臨時採用教員をバカにしている人がいます。自分は試験を受けて受かった頭の良い人、あなたとは違うのよと言わんばかりのしぐさをするのです。

ちなみに、臨時採用教員にもいろいろな人がいます。

①採用試験に落ちて臨採になった人

②採用試験を受けずに臨採を続ける人

③本採用を退職して臨採になる人

③の人は、自分の意見をはっきり言い、強気でバンバン仕事をする人が多いです。一度本採用になってるから教育現場がよくわかっているのでしょうね。本採用の教員もあまり責めていきません。

ワースト5:採用試験で受かっていく同僚を見ているとつらい

学校には何人もの臨時採用教員がいます。そのほとんどが本採用を目指して頑張っています。その中で年齢が近い教員や、自分より若い教員が採用試験に受かっていくと羨ましい反面、自分が情けなくなってきます。受かった人を見るとつらくなります。無神経な本採用教員は、落ちた自分がいるにもかかわらず受かった教員に向かって「おめでとう!もう来年心配することないね」なんて言う人もいます。

ワースト6:給料が本採用より安い

本採用教員とどんなに同じ仕事をしても決して増えないお給料。それは臨時であることはもちろんのこと雇用期間が短いからです。それでも年齢や経験を重ねることで、お給料は少し増えていきますが、悲しいことに上限が決められています。その上限がくると、いくら頑張ってもそれ以上お給料が増えることはありません。

しかも気をつけなければならないことは、そのお給料のなかに住民税は含まれていないはずです。なので、「お給料意外ともらえるじゃん」と思っていたら大変です!住民税は来年度に前年度の納付がきます。つまりその年働くと、来年6月位に住民税納付書が届くのです。そのため来年度無職になった場合は、貯金から住民税を出さなければならないので、結構な痛手です。(ちなみに臨時採用教員にも退職金がでますが、それは住民税ですべて消えてしまいます‥😢)

ワースト7:採用試験の勉強を続けなければならない

やっぱり社会的身分が保証されている本採用教員になるにこしたことはありません。そのためには、毎年教員採用試験を受けなければなりません。しかし仕事をしながら7月上旬の試験に向けて勉強をしていくことは、結構過酷です。なぜなら、担任ともなると新学期は事務処理がたくさんある上、クラスを作り上げていかなければならないこと、5月は運動会や遠足などの行事が多いこと、そして6月下旬には1学期の評価(成績表など)を作らなければならないので、その合間を縫って採用試験の勉強をするしかないのです。そのそのためなかなか採用試験に受からず、何年も教員採用試験を受け続けている臨時採用教員を何人も見ています。そんな中、特に家庭を持つ男性は、何回か受験しても受からないと、経済的不安から臨時採用教員を辞めて私学の教員や別の道に進む人もいます。

従って本採用教員になるためには、勉強時間を確保するためにあえて臨時採用教員をせず、時間講師やアルバイトをしながら採用試験に臨む人が多いのです。

ただ!

ひと昔は臨時採用教員をしていても教員採用試験に恩恵は全くありませんでしたが、今の時代は教員不足ということもあり、採用試験に特別試験枠(臨時採用教員枠)ができるようになりました。採用人数こそ少ないですが、一定の試験を免除してくれるようになっています。一般試験で受けるより受験科目が少ないのはありがたいですね。

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ワースト8:社会的地位が低くみられる

今や保護者の学歴もぐんと高くなり、担任が臨時採用教員だと嫌がられることがあります。それは試験に受からないバカな教員、臨時という教員が子供たちの担任か!と不安に思うからです。そして少しでもクラスが乱れると「臨時だから」と言われます。仕事は本採用教員と何も変わらないし、本採用教員よりも指導がうまい臨時採用教員をたくさん知っています。なんともやりきれない気持ちになります。

また、差別?もあります。

若い男性教員は保護者の受けがいいです。逆に若い女性教員は保護者の目も厳しいです。なぜかわかりますか。学校は主にお母さんがくることが多いですよね。小学校は保護者の年齢も若く、どうしても男性と話すと異性ということで、自分の良いところを見せようとする保護者が多いのです。一方若い女性教員は自分と比較してしまい若さで負けてる分、言うこともズバッと、厳しいことが多いのです。

ワースト9:ボーナスがあるときとないときがある

6月1日と12月1日のボーナス基準日に在籍し、ある程度の期間雇用期間があると(少なくとも3か月以上)ボーナスがでます。たとえ少額でもボーナスがあるとうれしいものです。

しかし!

雇用期間がいくら長くてもボーナス基準日に在籍していなければ、ボーナスはでません。なので6月1日と12月1日という日にちはとても大切な日なのです。

それは本採用教員も同じで、ボーナスをもらうために、休暇を取る教員はあえて基準日が過ぎてから休暇を取る教員がいます。悲しい現実です。

ワースト10:休暇が少ない

本採用教員が最低20日有給休暇(属に年休と言われています)あるのに対し、臨時採用教員は雇用期間が短いので、3日から長くても18日しかありません。本採用教員は使わなかった分を来年度に繰り越せるので最高40日の有休休暇が確保されています。しかし臨時採用教員は引き続き採用された場合、基本的に繰り越しはありません。

また自分が病気になった場合は雇用は終わります。臨時採用教員に産休・育休・病休はありません。代替で採用になっているので、自分の代替はあるわけないですよね。

しかし!

これまた臨時採用教員確保のために一部の都道府県では、有給休暇を繰り越せたり病休などの休暇を与えられたりする都道府県が出てきました。これはありがたいことですね。

一例です 👆埼玉県

番外編:共済組合保険ではなく社会保険である

本採用になると健康保険は共済組合保険です。共済組合保険になると、教員の施設が使えたり人間ドックなどの割引が使えたりします。ところが臨時採用教員は会社員と同じ政府管掌保険いわゆる協会けんぽが一般的です。もちろん保険証としての役割は共済組合保険と同じですが、組合員ではないので本採用教員が使える施設を使うことはできません。

また雇用期間が終わると保険証を学校に返します。逆に雇用が始まると保険証がもらえるのですが、手渡されるまで時間がかかります。そのため、雇用後や雇用初めには手元に保険証が無い状況がうまれます。この間けがや病気にかからないように気をつけなければなりません。そんなに使うことがない保険証ですが、手元にないと思うとちょっと不安になりますね。

1つの雇用契約が切れ、また新たな場所ですぐに雇用が決まれば、引き続き社会保険。しかしすぐに話がこなければ国民健康保険に入ることになります。

国民健康保険に加入した月に雇用の話があった場合、社会保険に切り替わります。その場合国民健康保険を辞める手続きを自分でしなくてはなりません。2重払いになってしまうからです。払った保険料は後日返金されます。

自治体によっては臨時採用でも共済組合保険を与えられたり施設が使えたりするようです。そんな都道府県に採用されたらラッキーです!



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まとめ

以上、臨時採用教員のつらいところを雇用面、福利厚生面、精神面など、特に強く感じたものを10選んで述べてみました。しかし読んで”違うよ!”と思われる方もいらっしゃると思います。これはあくまでの自分の主観であるので、深く考えこまず、”そんなこともあるんだ”と流して読んでいただけると幸いです。

特に『本採用教員に逆らえない』『自分の意見を堂々と言えない』などの精神面では、話せる上司がいたり職場の環境がよかったりしたら、全く感じないと思います。むしろそのような環境で働けることは本当にラッキーと思って仕事を頑張ってください!

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